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副業・兼業プロ人材活用

有限会社こんせい

https://www.aichi-projinzai.jp/archives/case/konsei

自分の頭にないものが、人の頭の中にはある

 

「プロボノ」人材を活用し、伝統工芸鳴海絞りの新たな展開を検討されている有限会社こんせい。プロボノ人材活用に至った経緯や、実際の活用について、同社代表取締役社長 近藤 泰仁さん と 近藤 弥栄子さんにお話しを伺いました。

 

■会社概要についてお聞かせください。

大正6年、祖父が鳴海絞りの製造卸として創業し、父の代に「有限会社 近清商店」として法人化しました。その後、自分の代で「有限会社こんせい」を別会社で作り、私たち2人が中心となって事業を行っています。

 

■どのような課題がありましたか。

今、衣類関連の製造卸は難しい時代になっています。何か新しい切り口はないか考えていました。

 

「体験」は先代の頃からやっていましたが、当時は地域貢献や認知活動の意味合いで、ビジネスとしては重きを置いていませんでした。しかし、時代が変わって、絞りを作る「体験」に皆さん、興味を持っていただけるようになってきました。

 

今後、何をしたらいいのかテーマが決まらず混沌としたなか、あいち産業振興機構さんへ、いろいろと相談していたんです。

 

■今回プロボノ人材を活用しようと思い立ったきっかけを教えてください。

 

あいち産業振興機構さんに相談するなかで、プロフェッショナル人材戦略拠点の方から詳しくプロボノ人材活用について教えていただきました。

 

はじめはどこまで的確なアドバイスをいただけるのか、また、自分たちをさらけ出せるか不安がありました。しかし、実際に進めていくなかで、プロボノ人材同士で議論しながら、次のステップに進むのを目の当たりにして、私たちもしっかりやらなければと。

現状に沿ったアドバイスをいただけたのがよかったです。

 

■プロボノ人材とのプロジェクトは40日間、毎週打ち合わせをしながらグループワークで進めていく形式ですが、どういった点に魅力を感じましたか。

無料で始められ、夕方以降の活動だった点です。また、私たちのプレゼンを見て当社に興味を持ってくださった大企業の方に知恵を絞ってくださることも魅力的でした。40日間という期限が明確なので、スケジューリングをしやすかったですね。

 

■プロジェクトの開始にむけてどのような方が集まりましたか。

製薬系から2人、大手の消費財メーカーや生命保険会社から1人ずつの4人です。PTA会長をやられている方やリサーチが得意で市場環境の調査に長けていらっしゃる方など。それぞれのフィールドが違うのでバランスが良く、話が盛り上がるし視野も広がりました。

知らない用語や内容が多く出てきたので、焦って調べることもあり、私たち自身も成長できたと感じています。

 

■プロジェクトはどのように進められましたか?

プロボノ人材を紹介いただいた人材会社さんにも序盤の打ち合わせに入っていただきました。キックオフでは、それぞれのパーソナリティを発表する機会をつくり、アイスブレイクをしてくださったので、人材会社さんが抜けた後も、モチベーションを高く保って進められたと思います。LINEグループでもつながっており、私どもの見えないところでもサポートをしていただいたと思います。

 

プロボノ人材の方は、会議中以外にもアクティブに動いてくださり、その行動力に私たちも負けていられないと感じました。

 

■毎週一回のオンラインでの打ち合わせでは、どのような内容を議論されたのでしょうか。

 

例えば、体験イベントの実施時期や回数、売り上げ等の数字を整理し、プログラムを新しくするためにどうしたらよいか、実際のリソースや実現の可能性や具体的な案など、方向性を落とし込みながら議論を進めていきました。

 

白熱した場面でも、助け舟を出してくれる人がいて建設的な議論ができ、素晴らしいチームだったと思います。

 

40日間という制約のなかで成果物を作るためにも、言いたいことをしっかりと言葉にして話し合えたのは大きな成果でした。

 

■どのようなアウトプットや成果がありましたか?

皆さんの知見や工夫を活かして、営業に使うための資料を70ページ近く作成していただき、実際に活用して成果がありました。ほかにも、具体的かつ現実的な気づきの部分を私たちなりに解釈して進めています。

 

期待以上だったと同時に、私たちも「これでいいんだ」と、自信につながったことが大きかったですね。

 

■今後プロボノ人材の活用を検討される企業様へ、メッセージをお願いいたします。

「考えがあるけど固まっていない」、「迷っている」ということであれば、参加するといいと思います。いろいろな経験や知識を持った方々と議論を進めることで、新しい切り口を見つける第一歩になるのではないかと。

 

自分の頭にないものが、人の頭の中にはあるかもしれません。今回は、私たちの背中を押していただけて、よかったと思っています。

 

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